写真講座開催のおしらせ
以下のとおり、写真講座を1月から以下の要領ではじめることになりました(月1回程度)。一般の写真教室、写真講座とは大きく趣きが異なります。それぞれのかたと深くコミュニケーションがとりやすいように、きわめて少人数での開催です。ご興味のかたは、<CONTACT US>からご連絡ください。

■講座の趣旨
写真講座といえば、多くは「カメラの使いかた」であったり、講師といっしょに撮影地に出かけて、出会う風景をより見ごたえのあるものにするテクニック等を教わるものでしょう。しかし、写真を自己表現の手段と考えるとき、「偶然に出会う場面」ではなく、被写体のありかたまで含めて「こんな写真が撮りたい」と自分の想像力を駆使して考えることこそが、創作の第一歩です。
写真は絵画とちがって、「手先のうまさ」は関係なく、アイデア(頭のなかの作業)が勝負になるアートです。カメラの基本的な知識は多少は必要でしょうが、それ以上にそれぞれのテーマに関して、どれだけ多彩なアイデアを思い浮かべることができるかが鍵です。
本講座が目指すのは、絶景や野生動物をどうきれいに撮るかではなく、身のまわりの世界から、自分が表現したいテーマを見つけだし、想像力で味つけをして自分自身の作品を創り出すこと、あるいはその道標になることです。こうして得られる作品は、見慣れた世界を発見に満ちた世界に変えてくれる“魔法の杖”でもあります。
水口は、自身が第一線の写真家として40年にわたって世界の各地で野生動物を撮影してきましたが、同時に編集者として、100冊をこえる本や雑誌を世に送りだしてきました。こうした編集作業のなかで目にしてきた膨大な量の写真を通して、鑑賞者の目をひきつける写真とは何か、写真が発信しうる意味について考えつづけてきました。
毎回、それぞれのテーマに即して水口が撮影した多様な作例を材料に、作品づくりにあたっての考えかたや機材の使いかた、データ処理の方法などを解説しますが、もしご自身で撮影される方で、テーマに即した作品を事前にお送りいただだければ、参加者全員で鑑賞したいと思います。
日記や日誌を書くにあたって、より多くの語彙を持てば、そして多少なりとも文章作法を学べば豊かな表現が可能になります。思い浮かべることができる被写体は“語彙”であり、それをどう表現するかは“文法”です。写真についても、できるだけ多くの語彙を見いだしつつ、作法や文法を身につけることで、より豊かな自己表現が可能になります。
他のかたに審査されるコンテストのための写真ではありません。あくまで日常の自己表現の手段としての写真を視野に、考えかたを深め、発想力を高めるための講座です。
必要なのは、高級なカメラでもこれまでの撮影経験でもなく、どんな写真を撮ろうか、どう撮れば魅力的な作品になるかと考えつづける意志です。もしそれができるようになれば、自分で撮るだけでなく、世の中の写真が提示する意味をより深く読みとれる鑑賞者ととして、一段ステップアップできるはずです。もちろん、途中で写真やカメラについての一般的な知識も紹介すると同時に、適宜質問していただくことも可能です。

■毎回の進めかた
<前半>事前にお伝えしているテーマについて、水口の数数の作例(および、もし事前に参加者からお送りいただいていればそれらの作品)を材料に、撮影時の考えかたや処理の仕方等を議論、解説します。
<中休み>フリートークとして、必要なら個人的な質問等も可能です。
<後半>次回のテーマをお伝えしながら、それについての考えかたや作例を紹介。また、必要最小限の機材や使いかた、便利な撮影道具のご紹介など。
<最後に>時間が許す限り、ご質問等を含めたフリートーク。計2時間程度。

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■日程〜ご準備まで